- 事業概要
彦根工業高等学校が彦根商工会議所等、地域の産業界や彦根市との共創により、地域を活性化させ、自律的で持続的な未来社会を創生できる産業人財を継続的に排出する持続可能な人材育成プログラムを構築し、地域の将来を支えグローバルに活躍できるイノベーティブな人材を育成する。
- 育成を目指す人材像 ~ものづくりを通して持続可能な社会の創り手の育成~
・高い倫理観を持ち、地域の産業を支えられる人材
・高い技術力を持ち、ものづくりの現場でリーダーシップをとりイノベーションを起こせる人材
・地域への愛着と地域の発展と活性化に貢献したいという強い意志をもつ人材
・地域の将来を支えグローバルに活躍できるイノベーティブな人材
- 取り組み内容
(1)学校設定科目「近江マイスター」(1年生対象)
大学や企業から未来の産業社会や地元彦根の地場産業について学びます。また、ものづくりやSDGs (持続可能な開発目標)の取組を通して自分の進む道を想像します。
課題に対して新しい解決法を考える力、他者の意見に耳を傾けながら自ら深く考え、自身の言葉で表現できる力、いかなる集団においても望ましく円滑な人間関係を築く力を身に付けます。
(2)長期インターンシップ(2年生で選択)
2週間(10日間)程度の期間、自分の目指す専門性や自分の特徴を生かすことのできる企業において就業体験し、本格的なものづくりや企業の求める課題解決(SDGs、脱炭素に関する取組等)ができるような体験をします。学校を離れて地域の企業等の実践の場で、自身が「何がどれだけできるのか」を試し、鍛える機会を作り、産業人としてのたくましさを身に付けます。
(3)授業内容の充実
令和4年度入学生のカリキュラムから、数学・物理を中心に、工業系大学に進学後に通用する知識を身に付けるための教育課程を編成しました。また、より学びたい気持ちをサポートするため、新しい選択授業を開講しています。
② プログレス実習(3年生)
ブラッシュアップ実習の継続として3年生で実施します。ブラッシュアップ実習より実践的な取り組みを行っています。また、週1日、企業や大学など学校外の施設で学習する機会(デュアルシステム)の継続的な構築を目指しています。
[外部と連携した取り組み(抜粋)]
・大学デュアルシステム(機械科)
令和5年度は滋賀職業能力開発短期大学校で3Dプリンタの製作を学習のテーマとし、CADや機械加工、制御などの指導を受けました。令和6年度は、滋賀県立高等技術専門校でExcelVBAプログラミング講習、3DCADの指導を、滋賀職業能力開発短期大学校で3DCAD、機械測定・加工、熱処理の指導を受けます。
・企業デュアルシステム(機械科)
令和5年度は地元バルブ製造会社4社が受け入れていただき、企業講師の方に指導を受けながら課題研究に取り組みました。令和6年度は、バルブ製造会社以外にも受け入れ企業が7社に拡大しています。
・彦根市役所との連携(各科)
電気科では2025年に実施される「わたSHIGA輝く国スポ・障スポ」のPRや彦根城の世界遺産登録に向けた広報のためにプロジェクションマッピングを制作し、彦根市役所庁舎に投影しました。
また、「わたSHIGA輝く国スポ・障スポ」の開催までのカウントダウンボードを各科が連携して製作しました。(令和5年度実施)
③ ブラッシュアップ英語(2年生)、プログレス英語(3年生)
国際人としての資質を高めるため、外国人講師よる基礎的な技術英語にかかるプレゼン力を学ぶとともに外国人労働者とのコミュニケーションに困らない日常会話力及び基本的な生活文化背景等を学ぶことを目指しています。昨年度から英語での調理実習を開始し、英語で工程を理解しながら実際に作業をすることでより実践的なコミュニケーションを深めます。
(4)カンパニー制(1~3年生)
少人数のグループで、ものづくりや社会に貢献できる企画を自分たちで立案し取組を進めます。工業高校生の持つオリジナリティーを大切にしながら、経営者的な視点を持って未来の産業社会に携わるための力や企画力、オーナーシップを育てることを目標としています。
これまでに滋賀県立大学や企業と連携した「カーボンニュートラルを学ぶ」の取り組みや、彦根商工会議所青年部と協力した「ものづくり×SDGs」の取り組みなどを行いました。
「カーボンニュートラルを学ぶ」では、校内で育てた菜の花から油を搾った搾りかすを原材料の一部に使用したバイオプラスチックの開発を企業に依頼し、菜の花レジンが完成しました。この菜の花レジンを使用した名札や名言の印字したプレートを贈呈する取り組みを行い、活動を広げることができました。
令和5年にはクラブハリエのバームクーヘンでも有名な「たねや」から提案を受け、製菓に使用した卵の殻を原材料の一部に使用した卵の殻レジンが完成し、現在、菜の花レジンと卵の殻レジンの両方の作品製作を行っています。

記事紹介
・菜の花レジンについて
・朝日新聞
・中日新聞
- 連携機関
Copyright © HIKONE TECHNICAL HIGH-SCHOOL All Right Reserved.